こんばんは、ツクシです。
スマホの普及にともないSNSは誰もが使うツールとなり、インターネット上に流れる情報は携帯電話全盛期よりも明らかに早く広範囲に拡散するようになりました。
重要な情報がいち早く手に入る利便さがある一方、インターネット上で行われる詐欺行為に巻き込まれる可能性もかなり大きくなっており、特に最近はSNSで悲話を利用した募金詐欺などもあるようです。
そこで今回は、SNSで増加傾向にある募金詐欺と見分け方についてご紹介いたします。
ちょっと検索するだけ
最近はスマホが普及したおかげで以前よりも簡単に金銭のやりとりができるようになり、例えばクラウドファンディングで新規事業を起こしたり、YouTubeを通じて募金を募ったりできるようになりました。
しかし中には人の善意を利用した詐欺を行う人がおり、同情を誘うような悲話を通じて不特定多数の人間から金銭をせしめようと企んでいます。
例えば昨年11月27日、「森本しんすけ」を名乗るTwitterアカウントが「中3の娘が肝臓のターボ癌になった(意訳)」と投稿し、治療費に高額療養費制度を利用して500万必要だからとPayPayで募金を募りました。
ちょっと調べればわかりますが、まず「ターボ癌」なる医学用語は存在しませんし、PayPayはそもそも不特定多数からの送金を規約で禁止、1日の支払い上限が50万、過去30日の支払い上限が200万なので支払い問題が発生します。
百歩譲って「ターボ癌」が投稿者の聞き間違えだとして、治療費500万が高額療養費の自己負担限度額になる場合、簡易シュミレーターで1億4267万7100円が必要になる事がわかりました。
ちなみに複数の医療サイトや病院HPの情報をまとめた結果、3割負担で高額療養費制度を利用した場合の自己負担額10〜50万円程度で、治療費500万が高額療養費制度適用前の数字である事がわかります。
このツイートは数日後に削除、アカウントもその後すぐに削除されている事から、不特定多数からの募金を装った詐欺である事が明らかとなりました。
こうした悲話で募金を募る場合、証拠となる資料や正式な備金サービスを利用しない集金は基本的に詐欺だと考え、病名や治療費などをネット検索してから募金するよう注意しましょう。