客への信頼で成立していた回転寿司がSNSのイタズラで消えるかも


こんばんは、サクヤです。

スマホが普及しSNSで誰もが写真や動画を気軽に投稿できるようになって久しいですが、それを承認欲求の捌け口にして迷惑行為や犯罪行為を自慢するような投稿は増加傾向にあります。
特に飲食店の従業員の悪ふざけが社会問題として取り上げられる事が多く、不祥事の内容によっては閉店に追い込まれたりする事例もあるのはニュースでも度々取り上げられていますね。

そこで今回は、SNS不適切投稿で回転寿司という営業形態が消える可能性を解説いたします。

 

 

客を信頼できないと成立しない

回転寿司はリーズナブルにお寿司を楽しめる飲食店として1958年からスタートした文化で、客席の横を通るコンベアレーンに寿司を流す事で配膳の手間を減らし、人件費などを削減する事でお寿司を安く食べられるようになっています。

会計もお皿の種類を数えるなどして行い、他の客が食べるかも知れないお寿司を絶えずレーンに流すのはお店側がお客をある程度信頼しているからこそできる形態と言えます。

他人の注文品を勝手に食べる(左)
他人の注文品に直接触れワサビを盛る(右)

しかしここ10年で飲食店に関する不適切な投稿が異常に増え、従業員の不適切な行いで店舗を閉店する事になったり、客の不正な行いなどが明るみになる事が多くなりました

そして最近度々ニュースになっている回転寿司での若者客による迷惑投稿によってこの信頼関係は大きく損なわれ、回転寿司という営業形態そのものが衰退ないし消えてしまう可能性を感じさせます。

レーンに寿司は一切流れていない

昨日2019年オープンの割と新しいスシローに行ってみたのですが、レーンにはワサビなどの薬味しか流れておらず、上段に配膳用の専用レーンが増設されていました。

イタズラなどを恐れてかレーンにお寿司を流す事ができず、注文したお寿司を専用レーンで直接配膳する仕組みになっており、回転寿司というよりは自動配膳寿司といった感じです。

上段に追加された専用レーン(左)
専用レーンに届けられた寿司(右)

この手法は客としては出来立てのお寿司が安全に配膳されるので嬉しいのですが、専用レーンの増設による設備投資、レーンを利用できない事による原価の安いお寿司をお客にオススメできない状況など、店側にとっては不利益な事が多いですね。

スシローのように全国展開して資本のある店舗なら大丈夫でしょうが、個人店や小規模フランチャイズだと資金面に問題が出て、今後閉店に追い込まれる可能性が高くなるでしょう。

こうなると未来の回転寿司には専用レーンのみで周回レーンはなくなり、回転寿司というよりは自動配膳寿司という文化に変わって回転寿司がなくなる未来は近いかも知れません

馬鹿な事をした若者を批判すべきか、これまで表面化していなかった客の迷惑行為が話題となって対策が取られる事を喜ぶべきかは難しい所ですが、将来的に回転寿司はなくなってしまいそうで悲しいですね。