ほぼ2日に1ゲーム消えている!有名タイトルもサ終するソシャゲ界の闇


こんばんは、ツクシです。

今や誰もがスマホを持つ世の中となり、暇つぶしとしてソーシャルゲームをダウンロードして楽しんでいる方も少なくないと思いますが、皆さんは2021年にいくつのソシャゲが消えたか知っていますか?
有名タイトルのゲームも少なくなく、「ユーザーの課金で一攫千金」なイメージが強いソシャゲ業界なのですが、それ故にライバルも多くサービスを終了せざるを得なくなる事は非常に多いようです。

そこで今回はソーシャルゲームのサービス終了、いわゆるサ終に繋がるソシャゲ界の闇について説明していきたいと思います。

 

 

普通のゲームと違う収益性

スマホの普及に伴って爆発的にリリースされ、据え置きゲーム業界にすら影響を与えているソーシャルゲームは、スマホの特質を生かし多くのユーザーと協力ないし競い合う形のものが多いです。

例えば『パズドラ』や『モンスト』は他ユーザーのキャラクターを一時的に利用して協力プレイ、『CoD』や『PUBG』のようなユーザー同士が順位を競うものなどがありますね。

https://pad-10th.gungho.jp

そしてこれらの運営は主にユーザーによる課金によって成り立っており、ソシャゲ黎明期はその売上額の数字に「一攫千金」を思わせる夢のような事業に見えました。

実際にベンチャー企業のリリースしたソシャゲが億単位の売上で成功した例は少なくなく、「基本プレイ無料」という敷居の低さで据え置き機のゲームよりもユーザーがプレイしてくれる確率が格段に高いのは事実です。

しかし「基本プレイ無料」なのでガチャなどの課金でしか基本収益を見込めない構造であり、買い切りゲームが「最高のゲームを作る」に対して、ソシャゲは「最高の課金要素を更新し続ける」必要があります

いかに魅力的なゲーム内容のソシャゲを作ったとしても、ユーザーが課金しようと思えるような要素が乏しければダウンロード数がどれだけ多くてもお金にならず、結果的に資金繰りに問題が発生してサ終に追い込まれるワケです。

課金コンテンツの性質的な問題

ソシャゲは課金によって成り立つため魅力的な課金コンテンツを更新し続けなければなりませんが、多くのソシャゲが選ぶ課金要素は「ルートボックス(ガチャ)」と呼ばれる仕組みを採用しています。

要はくじ引きなワケですが、ユーザーが欲しいアイテムの出現率を低くすれば何度もプレイせざるを得なく、結果的に単一のコンテンツで何度も課金を得られる事になりますね。

https://pad.gungho.jp/member/carnival/ryugakushi/221118/

しかしこのガチャを巡って様々な問題が発生しており、わかりやすい例で言うと「子供が親のカードで重課金」「ガチャの確率が低すぎる」などの問題、関連してゲームの極端なインフレ化などがあります。

子供が親のクレジットカードで重課金してしまった例は世界でも数多くニュースとなっており、ガチャの低すぎる当選確率は法規制が発生するレベルにまで発展しました。

https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/pdf/fair_labeling_180328_0001.pdf

また新コンテンツをゲーム上で優位にする簡単な方法としてパラメーターを極端に上げる例が多く、ゲーム全体のバランス変化や課金者圧倒的優位な環境に離脱するユーザーも少なくなく、結果的に「廃課金者専用ゲーム」に成り果てる事も少なくありません。

上記の悪循環が進むと新規参入がなくなるのはもちろん、重課金者も離脱し始めて結果的に運営するだけの収益を見込めなくなり、サービスを終了せざるを得なくなるワケです。

有名コンテンツの皮を被ったクソゲー

また最近のソシャゲはすでに人気のコンテンツを題材にしたタイトルも非常に多いワケですが、このコンテンツの人気のみに乗っかった中身のないクソゲーが量産されている現状もこの業界の闇と言えます。

ゲーム内容はどこかで見たようなパズルだったり音ゲーだったりタワーディフェンスだったりで特に面白いワケではなく、人気コンテンツの世界観やキャラクターばかり全面に押し出したゲームは少なくありません。

話を逆に考えると、すでにスマホゲーム業界はあらゆるジャンルのゲームが取り揃っており、今からソシャゲで稼ごうとする場合は有名コンテンツの皮でも被らないとどうにもならない、とも考えられます。

実際に筆者も好きな有名コンテンツのソシャゲを何度もダウンロードしていますが、ゲーム部分が全然つまらなかったり、特定のレアガチャキャラ(人権キャラ)を引き当てないとゲームが極端に難しくなる事が多いです。

2日に1ゲームがサ終する業界

これらが相まって現在はおよそ2日に1ゲームがサービス終了するようなとんでもない業界となっており、2020年はおよそ166件、2021年はおよそ171件のソシャゲがサービス終了しています。

これは2022年も同様のようで、10月末日までにサービス終了したゲームの数がおよそ145ゲーム、今年中にサービス終了を宣言しているゲームが28ゲーム、単純計算で173ゲーム前後が今年中にサービス終了します。

https://twitter.com/extav_official

一般にアプリの開発費用は150〜300万円程度かかると言われていますが、ソシャゲの場合はコンテンツ量にもよりますが最低でも3,000万円、ものによっては数億円かかるものもあるそうです。

アプリは公開している間ずっと様々な維持費がかかりますし、上記の開発コストを考えれば収益化が見込めないならすぐにサービス終了するのは致し方ない事と言えますね。